超耐摩耗ステンレスチェーンを開発
〜モノづくり開放設備を利用して製品開発〜


 当社では、食品製造現場等のクリーンな場所で使用可能なオイルフリーの耐摩耗チェーンの開発を行ってきました。社内には、実製品を対象とした大型試験設備は揃っているのですが、研究開発に必要な基礎的データを収集するための各種評価機器がなく、開発に支障をきたしていました。そんな折、モノづくり支援センターを紹介され、1年に渡って、摩擦摩耗試験機や熱処理試験機等の開放設備を利用しました。その間、工業試験場の職員の方々からの種々の助言により、耐摩耗性に優れたステンレスチェーンの開発に成功しました。
 開発したチェーンは、チェーン部品のブシュとピンの間に「RBセラミックス」という新素材を使用したところに特徴があり、摩耗による伸びが、従来のステンレスチェーンに比べて約十分の一に抑えられます。その結果、耐摩耗性に優れたチェーンとして製品化することができました。詳しい内容については、最近発行の「機械設計」(日刊工業)9月号(2004 Vol.48 No.10)で紹介しています。
 開放設備の充実などにより、工業試験場はこれまで以上に私たち企業にとって研究開発の環境が整った場になったと思います。今後も大いに活用したいと考えています。

超耐摩耗ステンレスチェーン


担当 オリエンタルチエン工業(株)  坂爪克行(さかづめかつゆき)
一言 耐摩耗は古くて新しいテーマですが、積極的に取り組み、製品に反映させて行きたいと思っています。



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