モノづくり支援センターの開所
―企業の製品開発を支援―


情報指導部長 新村誠一
 県内産業が持続的に発展していくためには、地域独自の資源を活用し、新しい付加価値を創造し内外の競争に打ち勝つための産業基盤の確立が急務となっています。県では、平成14年度に中小企業活性化策として「モノづくり再生支援プログラム」を推進し、各種補助金などの助成策を充実しました。工業試験場では、企業の製品開発・技術開発を支援するため、既設の試作開発・生産支援設備を実験棟に集約・再配置し、利用者の作業性や利便性を考慮した「モノづくり支援センター」を2月5日(水)に開所します。
 このセンターは、企業の技術者が工業試験場の研究員と連携して、モノづくりに関する新製品・新技術開発や自らのアイディアを具現化するため、設計から試作・評価までを支援することを目的としています。
 機械系・材料系では、チタンやマグネシウムなどの新素材を用いたインペラ(羽根車)などの複雑で高精度な機械部品、金型加工用の3次元CAD/CAMシステム、5軸マシニングセンター、YAGレーザ加工機の他、熱処理関連装置を新設します。また製品精度評価機として三次元測定機を新設しました。
 繊維系では、マイナスイオンや抗菌性などのアメニティ織物、新デザイン柄生地開発用のマルチフィラメント製造装置や無縫製編物システムに加え、サンプル整経機と小型染色システムを新設します。
 さらに食品系では、石川県産の農産物に含まれる活性酸素抑制機能など機能性成分を活用した食品素材試作用の液体クロマトグラフィー質量分析システムを新設します。この他、環境リサイクル系の設備も整備します。
 これらハード面の整備とともに、製品開発・技術開発を支援するソフト面も充実させていきます。例えば、共同開発に必要な実験室の提供、高度な生産設備などの操作指導と共に、販売促進までの各種助成については、石川県産業創出支援機構と連携して総合的に行います。
 また、企業の皆様方と地に足のついた技術交流、情報交流による連携を一層密にするため「友の会」を設立したいと考えており、その節は是非ご参加をお願いいたします。今後とも工業試験場は、企業のニーズを聞き、業界の変化に機敏に対応し、技術の高度化に貢献し、皆様方のご期待に添えるよう支援させて頂きますので、ご来場をお待ちいたしております。


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モノづくり支援センターの利用方法と開放設備の詳細は以下にお問合せください。
担 当 情報指導部 新谷隆二
URL http://www.irii.go.jp/mono/
TEL 076-267-8081



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