次世代のメモリ開発に期待


窒化シリコン膜の新しい形成技術を確立

Cat-CVD法の概念図
 工業試験場は,北陸先端科学技術大学院大学,ローム(株)(京都市)との共同研究成果として,触媒(Catalytic)-CVDを利用して,強誘電体薄膜上に窒化シリコン(SiNx)膜を形成する技術を確立しました。
 Cat-CVD法では,通電加熱した高温の線(タングステン線等)を触媒体として用い,その表面で材料ガス(シラン,アンモニア)を分解してSiNx薄膜を形成します。この方法は,200℃という低温での堆積とその上に高温の堆積を組み合わせた点が特徴です。形成された窒化シリコン膜は,緻密さ,水素量及び残留応力が少ない等の特性が優れており,強誘電体不揮発メモリ(次世代メモリ)等の保護膜としての利用を可能にしました。また装置構造が簡単なため,形成されるシリコン膜の大面積化も容易となりました。


担 当 :機械電子部 南川俊治

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