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■技術開発の背景 汚染源としての油分が多いと活性汚泥法による処理が困難となることが知られている。油分には動植物油以外に鉱物油があり,特に鉱物油は微生物による分解は容易ではない。そこで,油種に適切に対応した高速分解微生物を獲得し,微生物による環境に優しい油汚染処理技術を社会に提供することを主眼に置いた。 ■技術開発の内容 1. 動植物油に対応できる微生物の獲得 微生物の宝庫である畑の土壌から植物油を分解する微生物をスクリーニングして24時間で3,000ppmの油分を完全分解する微生物を獲得した。本微生物は,鉱物油に対してはそれ程顕著な分解能は示さなかったが,動物油に対しても高速分解する事は確認できた。 2. 鉱物油に対応できる微生物の獲得 同様な手法で鉱物油を分解する微生物を工業試験場と共同で獲得した。この微生物の評価では,鉱物油を高効率で分解することができた。 3. バイオリアクターの開発 評価に関しては工業試験場の指導でプロトタイプのバイオリアクターを開発し,模擬排水のみならず実排水でのデータを作成し,獲得した微生物が実排水で油分分解に有効である事を明らかにできた。 ■製品の特徴 1. 油種に対応した微生物製剤の提供 2. 現行法でのグリーストラップ機能を損なわない範囲での汚染油分解除去技術の提供 3. 鉱物油による汚染土壌の浄化技術及び経済的浄化技術の提供 ■今後の展開 工業試験場との共同開発している微生物及びバイオリアクターの実用化検討を重ねる。 事業代理店を組織し,汚染油分解能を有する微生物製剤及びそれを用いた浄化技術を出来るだけ早く,且つ広範囲に社会へ普及させたい。 |
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