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■技術開発の背景 弊社ではフェノール樹脂やABS樹脂などのプラスチック素材の成形品に漆塗りした食器を主力商品として生産してきました。その中で、近年では消費者から電子レンジや食器洗浄機に対応した商品が求められています。また、業務用食器の素材として用いられてきたポリカーボネート樹脂に含まれる環境ホルモンが問題となっており、より安全な素材を使った食器の開発が要望されています。 そこで、環境ホルモンを一切含まず、電子レンジや食器洗浄機でも使える素材のPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂に注目し、その成形と塗装方法について研究を行い、安全で機能性の高い食器を開発しました。 ■技術開発の内容 PET樹脂製食器の開発主体は山中漆器連合協同組合が行いました。素材開発では松下電工梶A塗料開発では潟Jシュー、デザイン開発では石川県工業試験場が参加しました。また、平成10年10月に開発を始め、平成11年10月にPET樹脂製食器を製造、平成11年12月に販売を開始しました。その間、金型成形の温度や塗装条件などの製造データを蓄積するため、約2000回の試作を繰り返し、安全性と品質の向上に努めました。 ■製品の特徴 開発製品の特徴として次のことが挙げられます。 @環境ホルモンを含まず安全性が高い。 A電子レンジで使用できる(図1)。 (専用の蓋及びトレイを開発) B食器洗浄機で使用できる。 Cスタッキング性が良く(重なりやすい)、収納しやすい形状である。 ■今後の展開 現在、電子レンジを利用するレトルト食品に注目し、専用の調理用食器の販売を行っています。今後はこの特徴を活かした業務用食器の開発を検討しています。 |
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