令和元年度研究外部評価(事前評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点 総合評価
19-P4 石川県産陶石の有効利用に関する研究  15.2
研究期間 令和2年度〜令和3年度(2ヵ年)
研究概要 花坂陶石を主原料に副原料(粘土類)と組み合せて釉薬を試作し、物性評価によって副原料の効果を明確化した上でオリジナル釉薬を開発する。

外部評価委員のコメント

・研究の意図は明確でよろしいと思います。ただ、花坂陶石を利用した釉薬は以前からもあった物なので新味には乏しいと思われます。それで、これを更に発展させて花坂陶石を利用した鋳込用や機械ロクロ用のハイ土の開発に繋げてほしいと思います。
・新規開発する釉薬の内容が曖昧です。もう少し明確にして進めて下さい。
・花坂陶石の過去の研究実績を無駄にしない様な進め方をお願いします。有効活用からさらに進めて新しい付加価値を目指して下さい。
・花坂陶石を利用する為に副材料をうまく利用する釉薬の開発を考えることは高品質の九谷焼へとつながるとのことで期待いたします。
・有効に利用できることを期待します。
・石川県の伝統産業である九谷焼の伝統を維持し、花坂陶石の有効利用を図る意味で意義のある研究であると考えます。
・花坂陶石の残渣を有効利用して釉薬を開発することを目的とした研究ですが、その先に現在深刻な問題となっている九谷焼原料の枯渇に対応するための新たなハイ土の開発をにらんでおり、極めて重要であると思います。是非、継続的な研究をお願いしたい。
・副原料の様々な検討をされるということで、現状の九谷品質を再現性よく維持しながら、かつ、なるべく使いやすい釉薬・ハイ土素材を開発することが要となるかと思います。使用する原料の混合比率や調整条件などは精密に検討する必要があると思いますが、再現性よく容易に同じ品質のものを作り続けられることも重要ですので、それをいかに実現するかも主眼となると思います。
・県産陶石が資源として有効利用される技術の開発は他県の生産者も興味を持っていることと思いますので、広く情報を収集するために交流する機会があったらと思います。
・原料の枯渇が背景にある中で、県産の花坂陶石を有効利用する可能性を探る基礎的研究であり、公共性があり、残渣の利用を図ることで産業界のニーズに応えるものと推察します。
・天然鉱物は物性幅が広いので、材料特性のデータベース化は非常に重要であると思われます。釉薬の副原料の効果について、これまでの知見はどの程度あるのか説明があると良かったです。