平令和元年度研究外部評価(事前評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点 総合評価
19-P2 アシストスーツの多機能化研究  16.8
研究期間 令和2年度〜令和3年度(2ヵ年)
研究概要 シャツの上からアシストスーツを着用しても通常作業を妨げない機能や健康管理のための脈拍数計測機能を開発し、アシストスーツでの実証評価を行う。

外部評価委員のコメント

・健康経営が重要視されている現状下で、適格な研究テーマであると考えます。
・作業員の作業負荷など実用性評価も追加してはどうか。
・商・工・医との交流、連携を配り、密度の高い製品化に取り組んでほしい。
・少子高齢化で若い人が少なくなってきており、高齢者や女性が生産に携わることが近い将来増加すると考えると、筋力・体力をアシストする今回の研究テーマへのニーズは大きく、必要不可欠だと思います。健康・医療分野は成長産業をして大いに期待されており、日本の労働人口の減少など、現在抱えている問題解決に大きく貢献するはずです。電子機器のアシストスーツと違い、設定や難しい操作が必要なく簡単であること、軽いこと、装着感が良いこと、長時間の装着も身体への負担が少ないことは良いと思いました。さらに装着時の作業者に与える身体データを取ることにより、無意識時の身体へかかる負担を防ぐ機能を持たせ、体力的なダメージが最低限にすることができれば、良いと感じております。メカアシストスーツとは違い、安全ではありますが、アシストパワー不足であるように感じましたので、負荷軽減に使用する素材や軽減部材の工夫により、現在2キロ減のところ、5キロ減を目指し、開発を行ってほしいと思います。
素材そのものに機能を付加する製品と比較すると完成品に近いテーマとなり、研究時には繊維以外の分野との連携も必要になる箇所も発生する可能性があるため、分野を越えた協力体制を整えていくことを考えていただきたいです。成果によっては繊維以外の産業や地元産業にも大きく貢献する可能性が高く、時代にマッチしたテーマで、大いに期待しています。
・これからの研究成果に期待します。
・発生力の目標値が従来品なみで、「動きやすさ」を訴求するのであれば、着心地(付け心地)・人の感覚等も目標に加えるべきでないか?
研究会等を通じて、製品化に至るまでのフォローアップ計画が望まれます。
・本計画は、研究というよりも開発の要素が大きいと思います。具体的な出口が見えている事は高く評価できますが、試験場の研究テーマとして実用化に到達できなかった時に、何も成果が残せなかったという事のない様に個々の研究項目をしっかりと技術レベルの蓄積として形つけられる様に取り込んで欲しいと思います。