令和元年度研究外部評価(事後評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点 総合評価
19-C3 高効率発電を実現する熱電素子・モジュール設計技術の開発  12.1
研究期間 平成29年度〜平成30年度(2ヵ年)
研究概要 計算機シミュレーションを活用して高い熱電性能を持つ候補材料の探索手法を開発し、さらに熱電モジュールを構成した際の熱電素子の最適形状を導出する解析技術および 最終製品となる熱電モジュール設計までの効率的な方法論を確立した。

外部評価委員のコメント

・試作とシミュレーション結果の整合性について、さらなる向上を期待いたします。
・設計工程で、このような解析システム・ツールがあれば大変効率化が進むと思います。県内企業の活用を期待します。
・シミュレーションの妥当性についての報告や、開発期間も重要であるが、精度についても研究結果として示して欲しかった。
・従来はスーパーコンピュータでしかできなかったシミュレーションが県内の中小企業でも使えるPCベースで実現できるというのは今後の発展に役立つと思います。
・本研究開発により、熱電変換モジュールの開発が効率的に行えるようになったので、今後身近なところで当技術を活用した製品が普及することを期待しています。
・未利用熱の有効利用は各産業界の強化にもつながります。シミュレーションを活用し大幅な工数削減および市販ソフトウェアへの搭載ができた事を評価します。研究テーマからは外れますが、ありふれた材料でわずかな温度差でも発電するモジュールもあり、更なる研究に期待します。
・材料設計システムを構築し、新規材料を設計し実際に材料として合成できたことは高く評価されます。毒物を使用しない材料設計を進めて欲しい。
・バックグランドとの比較がもう少し明確にあるほうが望ましい。
・熱電発電はこれから多くの分野において普及が見込めるため、研究テーマや研究内容については時代にマッチしていると感じた。利用する材質やモジュール設計を試作・評価からシミュレーション解析することで効率的に最適化が図れ、今後の可能性を感じる研究内容だったと思います。三元素のp型熱電材料での検証であったが、そのうちのアンチモンはよく使われるBi-Te系同様、毒性が認められる元素でもあるため、実際の活用時には留意が必要です。