平成30年度研究外部評価(中間評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点 総合評価
18-M1 県産酵母を用いた有用物質生産  14.6
研究期間 平成29年度〜平成31年度(3ヵ年)
研究概要 県産酵母中の有用物質(グルタチオン、ビタミンB群、トレハロース等)を測定し、製品への応用展開を目的とした研究である。初年度は、有用物質の分析手法を確立するとともに、一部の物質について有用性の評価を行った。

外部評価委員のコメント

・数多くの県産酵母をスクリーニングした結果、いくつかの酵母が有用物質の生産に有望であることを見出し、さらに兼六園八重桜酵母がある有用物質を高蓄積することを突きとめています。今後の実用化が大いに期待される研究であり、残りの研究期間で製品化の目途までつけていただければと思います。
・商品化へのストーリーが重要です。化粧品に向くと思います。
・コトづくりを意識して進めているアプローチは良いと思います。最終的なターゲットを観光客にして、商品設計したほうがサプリ等の市場より石川県の強みを出せると感じました。
・ある有用物質の高蓄積が県産酵母で顕著なことを見出し、また細胞試験での有用性が認められたことは大変有意義な成果かと思います。他の菌株との差別化のきざしは見え始めていますので、実用化の際にどのようにその特徴を生かすコンセプトを生み出すかを意識しながら継続いただければと思います。
・計画は大変良いと思います。まだ途中なので思うような結果が得られていないように考えられます。
・県産酵母へのこだわりは嗜好品では理解できますが、有用物質生産を目的とする場合はミスマッチではないかと思います。
・得られたデータでは、ビタミンB2、ビタミンB3、グルタチオンの生産性では県産酵母は協会酵母、市販酵母に対して劣っています。優劣の前に、県産酵母の性質を把握することを第一にすべきではないでしょうか。
・現時点では、市販天然酵母に対して県産酵母の優位性は乏しい気がします。ターゲットが化粧品のみでは不十分と感じます。