平成21年度研究外部評価(事前評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点  総合評価
09−P4 高性能漆塗膜による新製品開発  16.1
研究期間 平成22年度〜平成23年度(2ヵ年)
研究概要 漆器産地では、高級食器の需要低迷に伴い、建築やインテリア等の新製品開発を図るための発色(特に白と青)の良い漆塗膜の開発が求められている。そこで、最新顔料の利用や調合方法の最適化により、従来の色漆と比べて、明るい白色、鮮やかな青色の漆塗膜を開発し、新製品の応用を図る。また、試験場が開発した漆塗膜の試験データをまとめ、塗料としての特長を分かりやすく説明した高性能漆見本帳を製作し、県内漆器産地への技術普及を図る。

外部評価委員のコメント

 ・従来の漆器との比較
 ・消費者に理解される様なPR方法
 ・漆塗膜の欠点を克服し高性能漆塗膜の開発と新製品への応用は業界の発展の為にも必要であり、多いに期待するものです。
 ・用途開発は多方面になっていて、期待が持てる。
 ・顔料のセレクトと粒度、及び漆の混合比率がポイントと思いますが、膨大なテスト量が予想されます。一年やってみて、進捗次第で、見直しが必要になるかもしれません。
 ・完成させて、石川ブランド化出来たら良いと思います。
 ・顔料の場合、安全性には留意する必要があります。
 ・産地より新たな用途開発、あるいは差別化、付加価値化への期待が感じられます。
 ・日本のものづくりの新たなチャレンジとしてコア技術を探求し、取り組みを継続されることを期待しています。
 ・従来より要望の多いテーマであり、成功していただきたい。応用や展開は業界次第ですが、成果の利用は可能性が高いものと考えます。
 ・刷毛上塗で漆の青や白のなおりが良い漆が開発できれば新製品開発の良い資材になると考える。
 ・混入する試料の食品用安全性を考慮してほしい。
 ・耐光性に耐紫外線も強化した新作漆をテーマに開発してみると良いと考える。
 ・本研究テーマは、新製品として、また製品の幅出し・拡大としての期待が大きく、研究開発のテーマとしては重要である。
 ・本研究は漆塗膜に関する研究テーマであるが、一方では、@高分子材料に関する新規顔料の発掘、A顔料と高分子材料の混練技術という基盤技術に関するテーマでもあり、他の分野への応用拡大も期待できる。
 ・新規顔料の発掘と混練技術については、今後の研究の進展に負うところが多いため、研究の実行段階においてしっかりと方向を見極めることが望まれる。
 ・評価技術は既存固有技術の範囲内であり、問題はない。
 ・新製品開発にあたり、都市市場、海外市場もより多く調べ、ニーズ範囲を広げて欲しい。
 ・新規性が高く、またすでにかなりのレベルまで研究が進んでいる。
 ・特に白と青色の漆塗膜の要望が高いということであれば、大きな市場展開も期待できる。
 ・耐候性としては、光、水、油なども対象とし、幅広い用途を考えて頂きたい。
 ・有機顔料は用いない方が安全と思う。