平成21年度研究外部評価(中間評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点  総合評価
09−M1 楕円振動による超音波利用加工技術の開発  15.2
研究期間 平成20年度〜平成22年度(3ヵ年)
研究概要 液晶用フラットパネルにみられるような産業用ガラスの割断方法として超音波振動を利用した方式を提案する。本方式は超音波振動子に専用圧子を取り付けた割断工具を作製し、50kHz程度の断続的な押し込みにより垂直クラックの発生と浸透を発生させるものである。これにより、加工エッジの品質向上とブレイクレス割断、さらには生産性の向上を目指す。

外部評価委員のコメント

 ・従来の丸コマによる割断とは異なる興味深い加工技術だと思われる。品質、スピード等、目標値を達成できれば大変有意義な研究開発だと判断される。
 ・振動子の構造の開発という点で発想が良いと思います。成果の利用用途を色々と考えるとおもしろいと考えます。
 ・市場の要求品質や機能の将来的な展望の把握及びその定量化を追加すれば、開発として非常に有益と考える。
 ・特に曲線加工や薄肉ガラスへの発展性があるように感ずるので、さらなる追究をお願い致します。
 ・テーブル移動を加工用へ応用したということだが、その他切削加工へは応用可能か。
 ・切断方向は1軸から2軸加工は可能なのか。
 ・連続使用時間は? 比較テストはできるのでしょうか。
 ・目標値がどのように設定されたか明確にして頂きたい。(適切であるかどうか)
 ・目標値に対する進捗が判るようにして欲しい。
 ・加工対象物の制約条件(表面粗さ、うねり等)を数値で示して欲しい。
 ・メカニカル割断方式との比較をしていますが、超音波研削方式、ランジュバン型共振系等他の方式との有意性の比較をするべきではないでしょうか。
 ・何を目標とするかが少し不明確ではないか。
 ・超音波素子の独自性のアピールがもっと必要と思う。
 ・高速化が達成できるかがポイントです。
 ・振動子の寿命等を検討して下さい。
 ・楕円振動による超音波利用加工技術の確立を行っていただき、実機での検証をしていただきたいと思います。
 ・本研究で提案する加工技術が液晶用ガラスだけでなく、もっと広く利用する道を探ってほしいと思います。
 ・楕円振動による利点をもっと強調してもらうとよいと思う。
 ・既存の超音波による割断装置との比較をした方がよい。
 ・半導体やファインセラミックスの割断にも応用できる可能性があるので、小型であることを活かした市場開拓をするとよいと思う。
 ・質問にもあったが、曲線加工ができるとより可能性が拡がる。