平成20年度研究外部評価(事後評価)
整理番号 | テ ー マ 名 | 評価点 | 総合評価 |
08−C2 | 高度表面処理による絞り金型への適用研究 | 10.4 | B |
研究期間 | 平成17年度〜平成19年度(3ヵ年) | ||
研究概要 | 各種産業界で使用される工具、金型、機械部品などは、ますます高精度化、高機能化、長寿命化が要求されるようになってきた。それらに応えるためには、材料の硬度や耐摩耗・摩擦特性の改善が要求され、新たな機能性膜の開発が期待されている。本研究では、これまで対象としてきたアルミニウム合金等の非鉄系材料ではなく、県内企業で最も利用されている鉄系材料を対象として、窒化ホウ素(BN)膜に着目し、高密着かつ高硬度な膜を、絞り金型へコーティングする技術を開発した。 | ||
外部評価委員のコメント |
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・実用化されていないBN系の膜の成膜技術が開発されることの意義は大きい。実用化までには、いくつかの課題を解決しなければならないが、さらなる研究が望まれる。 | |||
・成膜温度500℃以下という制約条件の中での達成値(硬度)は、どこまでいけるのか早く見極めることが必要と考えます。 | |||
・従来品との違いであったり、コスト、金型寿命等の比較が必要。有効性が十分理解できない。 ・3件全体に目標値を明確にして、従来品と研究品との比較説明をしてほしい。良くなったのか悪かったのか、目標レベルが高いのか低いのか説明を聞かないと理解できない。 |
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・BNは固体潤滑剤として利用されているが、この潤滑特性を活用した応用も検討してはどうか。 ・小物を大量に処理する方法はあるか。 |
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・500℃以下でcBNが作れることを証明できたことは非常に価値があると思う。 ・シーズとしてアイデアの具現化であれば、その優位差を評価した方が良い。 ・他のコーティング方式との比較の中で本方式での位置付けがやや不明と思われます。例えば、TiNとの比較などを示すと、極圧下においてcBNが脱落することで逆に型の摩耗を促進することはないか?実践での検証を早くされた方が良いと思います。 |
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・目標とする金型に対して目標値、実績値の妥当性がわからない。 ・今後、実際の金型への適用において検証して下さい。是非共良い結果を出して下さい。 |
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・応用と実用性の高い研究開発であると思われる。 | |||
・cBNの分布状態などの調査をされるとよいと思います。 ・他の委員からの質問にもありましたが、BNの方が先に摩耗しcBN粒子が露出し、workに損傷を起こす可能性があり、ご検討をお願いいたします。 |