平成19年度研究外部評価(事前評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点  総合評価
07−P7 新規酒米に適した地域性酵母の育種・開発
 (農研課題名:大吟醸酒用酒米品種評価法の確立)
16.5
研究期間 平成20年度〜平成22年度(3ヵ年)
研究概要 清酒の他地域との差別化を図ることを目的に、これまで農工連携(農業総合研究センター・工業試験場)で開発した純米酒用の総米100g規模の少量発酵試験法をベースとして、多様な「石川県独自の酵母と酒米を用いた清酒」の開発研究を行う。工業試験場では、新規酒米「石川酒52号」にマッチした純米酒用酵母の選抜、農研センターでは「金沢酵母」にマッチした大吟醸酒用酒米の選抜を行う。

外部評価委員のコメント

 ・研究の初段階であるので当然でしょうが、県独自の(石川酒52号)を用いて製造する業社が1社では県産の独自性が乏しい。多くの業社が製造出来る状況になるよう望みます。
 ・食品業界の活性化の一つに地産地消がある。醸造物のように嗜好性の高いもの程、考慮されなければならない。大いに成果を期待したい。ただ醸造微生物の場合は仕込みタンクのスケールアップによって、生成される成分が異なってくるので、注意して欲しい。
 ・仕込み方法で発酵が変わる(スケールも…タンクの大きさ、形)ということですから、まずはラボ実験で進めてその後ステップアップとしてタンクによる実用化研究に取り組まれるといいと思います。
 ・清酒全体の需要減少が依然と続く中、純米酒分野だけでは増加傾向にある。石川県は特に純米酒の生産比率が高く、石川県酒造組合では、一層独自性を持たせるためにも石川県独自の酒米や酵母を用いた純米酒や吟醸酒の商品開発を待っている所で、大いに期待したい。
 ・観光立県としての中で今後、日本酒への注目が増すと思われる中、地元産の商品化では有望であり、期待したい。
 ・石川県独自の清酒に大いに期待したい。
 ・将来、清酒は必ず復活すると考えており、復活した時に、この清酒の地位を確保できる様、支援すべきである。農工連携も意義がある。
 ・県産業活性に重要な位置を占めているテーマである。
 ・農研との連携を保ち、きちんと仕分けをすることにより、3年間の研究期間を有効に使ってほしい。
 ・地域にとって非常に大切な課題であり、根気が必要な研究課題であるが、ぜひ目標達成して頂きたい。
 ・酒どころとして有名な石川県にとって重要な課題であり、成果に期待いたします。
 ・培地ともろみでは、香気成分が変わる可能性があることから、酵母の選択は培地レベルと少量発酵試験の同時進行で行うことを必要と考えます。