平成19年度研究外部評価(事後評価)


整理番号 テ ー マ 名 評価点 総合評価
07−C7 食中毒の原因となる菌の迅速検査方法の研究 12.4
研究期間 平成16年度〜平成18年度(3ヵ年)
研究概要 食品中の菌の培養検査に代わる迅速な検査法として、微生物を濃縮・溶菌後に指標遺伝子を増幅したものを検出する検査システムの開発を目指し、衛生管理に重要な汚染指標菌である大腸菌を食品中から11時間程度で検出できる手法を確立した。公定法や簡便培養法との比較を行った結果、95%以上の信頼性を確認できた。

外部評価委員のコメント

 ・検査時間が短縮されることは良いことである。
 ・食の安全を図るうえから検査機関で検査を行うより製造現場での検査体制が出来ればより多くの事業所で使われることになるのでは。
 ・コストの低下がどこまで出来るか。
 ・95%以上の信頼性を確保、11時間で大腸菌を検出できる方法を確立したことは高く評価できる。
 ・特許出願、学会発表もなされているので学術的評価も高いのではないか。
 ・今後他の有害微生物についても検討をしていただきたい。
 ・食品の安全性から、かなり有望。
 ・他の菌類にもプライマーの確立→普及に力を注いでほしい。
 ・消費者の食品の安全安心志向が増々高まる方向にある。又、製造者に取っては微生物検査待ちで出荷までのリードタイムを長く持ちたくないという点があるが、今回の研究は、培養法より短時間で、又大腸菌以外の菌が混在していても可能な検出方法を開発された事は自主衛生管理指標として有益であると思われる。
 ・食品への信頼性がゆらぐ中で安全性への貢献に大きくつながると思う。
 ・石川県は「食」に恵まれた県であるが故に、対外的に安全、安心は厳守すべき項目である。
 ・早い段階でのフィードバックが可能になり、食中毒予防に大いに貢献できると評価する。
 ・プライマーの設計次第で他の菌にも応用できるなら、新たなテーマで試験研究もありえるかと思います。(将来)
 ・良い研究だと思われます。
 ・病原性大腸菌を95%以上チェック出来る技術を開発出来た。
 ・現在、普及に力を入れているので、今後の実用化に期待したい。
 ・短時間で検出できるシステムをほぼ確立した点が特に高く評価できる。
 ・開発されたPCRを用いる大腸菌の迅速定量法が、危険性が一番高いとされている腸管出血性大腸O157を100%検出できること、他の大腸菌でも従来法や酵素基質培地法と比較し、95%と高い確率で一致したことは、高く評価できる。
 ・一方、開発された迅速法では、検出に11時間を要するが、もう少し短い時間で検出できるようになれば、使用する企業も増えると考えられるので、この点に関してさらなる検討を期待します。