平成16年度研究外部評価(事後評価)

整理番号 テーマ名 総合評価
04−C1 IT製品用軽金属筐体の高品位成形技術開発
研究期間 平成13年度〜平成15年度(3ヵ年)
研究概要 CNCプレスを用いた温間鍛造により、Mg合金板に背面ヒケのないボス形状の厚肉部を成形する技術を確立する。

外部評価委員のコメント

 ・市場への採用可否の鍵を握っていると思われるコスト面の優位性が不明確である。
 ・市場のニーズとしてボス出しの有効性と製品化へのボス出し所要寸法について達成すべき値(市場をにらんで)を明確にする必要がある。
 ・解決する問題にあいまいさが残る。これまでの技術で問題になったポイントを具体的に数値で表現したほうが、成果が分かりやすくなる。
 ・実用化への課題はさらに高いと感じた。この面の研究について更に検討ください。
 ・量産実用化は安定性も大切である。
 ・達成度、普及の可能性の数値的評価が余りなく、感覚的には、もう一歩という内容であった。   (例:1目的を達成する為の要素数、2その要素数の達成目標値、3達成評価)
 ・Mg筐体成形をめざす方法として、いきなりCNCプレスの検討に絞り込んだ理由及び説明が不充分ではないか。
 ・ヒケがなくなったのは良かったのではないか。
 ・本研究で、現在の市場製品の中で改善すべき物をテストし、実用性を評価されていれば、より研究の成果がわかったと思う。
 ・プレス成形条件が未だ確立されてないのでないか。
 ・類似の研究をしている研究機関や企業が多いと思うが、それらのやり方に対して差異や優位性を明確にすべきであり課題が残っている。課題をクリアしないと実用化の見通しが立たない。
 ・学会等でさらに情報を集めてほしい。
 ・軽合金の塑性加工に関する研究は加工能率の点からも必要不可欠な研究であると思われる。本研究で対象としているマグネシウム合金加工においては、形状精度向上に関する諸問題が数多く残されているが、背面にヒケスのない肉厚形状部品の作成は注目に値する分野である。特に、肉厚の異なる部分の成形精度は固有技術の確立により、有効利用が期待される。本研究は終了報告であり目的はほぼ達成していると考えられるが、摩擦係数の軽減により更なる高精度化さらには実用安定化に向けた成形条件の確立が望まれる。
 ・ボス出しのメカニズム(ただ背圧がこうだったらこうなったではなく、なぜその背圧なら流動が均一になるのかの説明)や考え方・やり方をまとめてほしい。
 ・塑性加工学会へもぜひ発表されたい。