高機能FPGAボードを開発  ―画面表示やネットワーク処理が簡単に―

 FPGAは、用途に応じて内部の電子回路の構成を変更することができるLSIの一種です。高速な演算処理が可能なことから各種電子機器で用いられており、例えばセンサからの情報を高速に演算処理するために、検査装置や制御装置で使われるなどしています。

 しかし、文字や数字(例えば検査結果)の画面表示処理やネットワーク経由のデータ送受信処理などは複雑であり、FPGAでは容易には行えません。このため、パソコン等をFPGAと併用せざるを得ない場合がありました。

 そこで、市販のFPGAボードを拡張し、画面表示やネットワーク処理などの機能をあらかじめ組み込んだFPGAボードを開発しました。このボードのFPGA内部には、CPU回路、画面制御回路、キーボード処理回路などを独自に実装し、さらに基本ソフト(OS)を始めとする各種ソフトがFPGAボードで動作するようにしました。これらの回路やソフトにより、一般に使用されているパソコン用モニタやネットワーク機器、キーボードなどをFPGAボードに接続して簡単に利用することができます。特に、様々な情報(例えば検査結果)をグラフィカルに画面表示できることが本ボードの大きな特徴です。

 開発したFPGAボードは、汎用性が高く、FPGA内部の電子回路の構成次第で様々な用途に利用できます。詳しい資料も用意していますので、ぜひご活用ください。


開発したFPGAボード

 

担当:電子情報部 米沢裕司(よねざわ ゆうじ)

専門:画像処理、信号処理

一言:新技術・新製品の開発をぜひご一緒に