糸むらを測定して品質管理、製品開発を  ―連続糸径むら測定装置の導入―

 現在、北陸繊維産地では、安価な海外品との競争に打ち勝つため、高品質・高付加価値製品の開発が積極的に行われており、それを支援する体制の整備が求められています。そこで、繊維製品の品質や機能性に重要な影響を及ぼす糸の太さむら(糸むら)を測定する「連続糸径むら測定装置」を設置し、糸特性と繊維製品の品質・機能性との相関性を評価するノウハウを富山県工業技術センター生活工学研究所と共同でマニュアル化しました(経済産業省:地域イノベーション創出共同体形成事業)。

 連続糸径むら測定装置とマニュアルを利用することで、一般的な糸の他、新素材糸や非衣料分野で需要の増加が期待される高強度繊維に対して、産地企業の方が自ら糸の品質を確認することができます。そのため、欠点解析の迅速化、競争力・生産性の向上等ものづくり技術の高度化に効果を発揮すると期待しています。

 今後は、北陸産地に流通する糸・織編物に関するデータベースをさらに充実させ、技術支援に積極的な活用を図っていきます。ぜひ、ご利用ください。


連続糸径むら測定装置

 

担当:繊維生活部 吉村治(よしむら おさむ)

専門:分析化学、高分子化学

一言:連続糸径むら測定装置を一度使ってみてください。