平成23年度研究外部評価(事後評価)
整理番号 | テ ー マ 名 | 評価点 | 総合評価 |
11−C4 | 新規酒米に適した地域性酵母の育種・開発 | 12.3 | A |
研究期間 | 平成20年度〜平成22年度(3ヵ年) | ||
研究概要 | 清酒の差別化を目的に、工業試験場では新規酒米「石川門」に適した純米酒用酵母として、発酵力に優れ、淡麗タイプ1株と酸味に特徴のあるタイプ2株を選抜した。また、農研センターでは改良「金沢酵母」に適した大吟醸酒用酒米検索のための少量発酵試験法を確立し、酒米により吟醸香に差異があることを明らかにした。 | ||
外部評価委員のコメント |
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・成果の企業での利用を期待します。 | |||
・アルコール業界は、ここ2〜3年でノンアルコール分野が伸長している。既存のお酒(山田錦)にこだわりすぎない事も必要かと思います。 | |||
・評価法については、民間酒造企業の商品開発ですでに活用されている方法とどこが異なるのか解らなかった。 | |||
・好みの分類をもう少し広く、ターゲットはどの層か、それぞれ分類に入れるといい。 | |||
・石川門の醸造適性は心白が大きく溶け易いため、精米歩合はせいぜい60%程度にしか精米できない。石川県は純米酒比率の高い県であるため、純米酒にしてふくよかな味わいが出て、なおかつ個性が出る酵母が選択できたことは成果があったと判断する。 ・大吟醸酒用少量発酵試験法の確立については当初の目的をほぼ達成できたものと思われるが、もう少し酢酸生成が少ない方法に改良できないだろうか。 |
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・観光立県としての石川県にとって、日本酒の地酒としての役割は大きい。若者の日本酒ばなれの傾向の中で、より若者に受け入れられる酒づくりに期待できると思う。 ・少量発酵試験法が確立できたことも大きな成果であろう。 |
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・石川県独自の酵母と酒米で清酒を製造する目処がついたことは評価できる。 | |||
・3年間の研究期間で新聞発表や学会発表を行える成果を上げることができた。 ・実施可能な企業が2社程度あった事は評価できる。(工業試験場) ・発酵試験法の発酵条件を決定し、成果の学会発表を行えた。(農研センター) |
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・石川県独自の酒米「石川門」に適した純米酒用酵母3種の選択に成功した点は高く評価できる。今後の企業での展開が期待できる。 | |||
・石川門 業界の要望に沿って研究がすすめられ、比較とした協会酵母よりも官能的に良い酵母が選択できている。選択株の使用企業の拡大が望まれる。 ・小量発酵試験 一応の成果が得られている。 試験期間を短縮できる方法が見つかれば良いと考える。 |